僕と拓郎と青い空 第二部 1の続き。
(1)の最後に数か月前と書きましたが、あの部分は削除しました。
続きです。
封筒を渡し、代表である僕の連絡先を記し、女性に会釈をして辞す。
ビルの中にいたのは、わずか10分にも満たなかったろう。しかし、
何かが動き始めた感触があった。成功か失敗かどちらに行く道かわからない。
とにかく、動き始めたんだ。
そして、さっき電話した酒屋の前で、立ち止まり考える。
今日のことを仲間にどう伝えよう?みんな、いろいろ聞きたがるに違いない。
でも、ただ、作品を受付に置いてきたと伝えるほかはない。きっと、みんな
がっかりするんだろうな。でも仕方ない。いくら約束したと言っても、あちらにしてみれば
来るか来ないかわからない小僧の約束より仕事が最優先だ。
来た道を帰る。駅の改札のアルバイトの学生は、本職の駅員に代わっていた。
来た道を帰るけれど。もう同じ道ではない。これは一つのきっかけに過ぎないんだ。
そして、今日が終わりじゃなくて始まりの日なんだ。そうみんなには伝えよう。
僕は、同級生だったクマガイにそそのかされて、岡本おさみさんになろうとしていた。
吉田拓郎になると宣言していたクマガイは、高校卒業とともにそいつを捨てて大学生活を
エンジョイすると宣言した。
カナザワ君は、希望通り学者の道を目指して進学した。
僕は・・・・どうやったら岡本おさみさんになれるか、その方法を模索していた。
進学も就職もせず、アルバイトの道を選んだんだ。
そこで・・
「僕と拓郎と青い空 第二部」カテゴリの記事
- 僕と拓郎と青い空 第二部 その4(2023.04.30)
- 僕と拓郎と青い空 第二部 その3(2023.04.22)
- 僕と拓郎と青い空 第二部 2の続き(2023.03.13)
- 僕と拓郎と青い空 第二部 2(2023.03.05)
- 僕と拓郎と青い空 第二部 1の続き。(2023.02.14)
コメント